訪問日:2014年6月16日
場所:小布施町(逢瀬神社、健康福祉センター)、須坂市(大口伊勢宮小水力発電)
ご対応者:小林一広様(小布施町議)、竹内様、中條様(小布施町役場)
訪問者:広井、小池、馬上丈司氏(千葉エコ・エネルギー㈱代表)
レポート
今回の小布施訪問は、千葉大出身の馬上丈司氏が起こした「千葉エコ・エネルギー株式会社」が3年ほど前から小布施町の自然エネルギー政策に関わっており、4月にその会合が小布施町であった際、たまたま私(広井)が信濃毎日新聞に寄稿した「鎮守の森・自然エネルギーコミュニティ構想」に関する文章の内容に小布施町の町長や町議が関心をもたれ、その流れで今回の訪問に至ったというものです(今回は馬上氏、研究所の小池と私が参加)。
まず1時間半ほど市村良三町長や役場の方々を交えた会合を行い、そのあと役場のバスで町議と役場の方2名が可能性のある複数の場所に案内してくださいました。
予想した以上に可能性のある場所があり、特に1)逢瀬神社という、町の中心部にある神社の境内に、ある程度の水量のある小水力の適地があり、ちょうど現在検討中の、小布施のメインストリートの街灯のLED化への電力供給と組み合わせると魅力的な企画になる可能性があること、2)健康福祉センターという高齢者向けの施設と保育所、病院などが集まった複合的な場所があり、その脇にかなりの水量の水路があり(昔は水車があったとのこと)、ここは町の土地でもあるので手順的にも導入しやすいことがわかり、町役場の方も前向きでしたので、これから順次検討を進めていくことになると思います。
加えて、今回私が驚いたのは、関連で案内していただいた隣の須坂市というところに、なんと神社の鳥居の脇に小水力発電の水車がすでに導入されている事例を見つけたことです(写真参照)。一昨年(2012年)の10月に完成したようで、宮本さんという町議の方が説明してくださいましたが、地域のエネルギーを少しでも自給していこうといった考えをもとに、長野県の「元気づくり支援金」をいう補助金を活用して導入したとのことです。おもしろいことに脇の神社は大口伊勢宮と「水神宮」で、まさに「水の神様」による小水力発電!ということになります。
日本にはおもしろい試みがある、特に地方から新しい動きが始まっているという思いを新たにしました。
(広井記)
十数年前から日本の自然エネルギーはもともとポテンシャルがあり(地熱、水力、風力、潮力、木質、バイオなど)ないのが「国のやる気のなさと創意工夫」と思っています。地熱発電で言えばアイスランドの地熱発電装置の主な装置は日本製という「現代のブラックジョーク」そのももで、これはもう笑うしかない…
だから貴研究所が進めているプロジェクトは本命かつ本道を行くものだと思います。
都道府県別のエネルギー自供率10%以上のところ八つの現況を日本人(マスコミはもちろん特にヨミウリとサンケイ、ニッケイは)は知るべきと思っています。
「成せば成る成さぬは人の成さぬなりけり」上杉鷹山
新潟県三条市南四日町1-10-17
自営業61歳